世界観概要


■ 世界

2019年、突如として世界各国の政府から世界終局宣言が発令された。
「2020年2月1日に世界は滅びる」
誰がそれを確認したのか?
何故世界各所で同時に宣言されたのか?
そもそも、人類はこの荒唐無稽な終局宣言をどうして「当然の事実である」として受け入れたのか?
全ては不明である。

ただし、確実な事実として、世界は確かにその日終わるのだ。

■ 終局宣言以後の状況

終局宣言発令直後は暴動などが発生し、混乱期が訪れたものの、現時点では落ち着いている。
今生きている人類の願いは【これまで通りの日常を維持すること】だ。

電力や水道、ガスなどのライフラインは、かろうじて維持されている。
どう考えても人手は足りないはずなのだけど、何故か日常生活を送るのに支障は出ていない。

ゲームの舞台となる行人坂市では、混乱期に一部の市民が暴徒化したが、それらが鎮圧され以後は、大きな事件は起きていない。

■ 奇病

終局宣言以後、世界各地で、これまでにない奇妙な病気の流行が確認された。
人類はこれらを【奇病】と総称し、避けがたい死をもたらすものとして恐れている。

詳細は奇病一覧を参照。

■ 舞台

終局宣言が発令された「現代日本」の架空の都市「行人坂市(いくとさかし)」。

行人坂市は、2000年代初期に行人(ゆきひと)市と帰坂(きさか)市が合併して新設された都市。
かつては100万人都市だったが、終局宣言発令後の混乱期に大きく人口を減らした。
それでも周辺自治体と較べれば、それなりに多くの人間が暮らしている。

■ 地理

中心部に【行人坂駅】がある。
この駅はJRが8路線(うち2つは新幹線)と私鉄2社が乗り入れる、ターミナル駅である。
中央改札の近くに【ユキカエル】というカエルの彫像があり、待ち合わせ場所として有名。
駅ビルは【ミツイシ】という6階建ての百貨店を併設しており、また駅周辺には大きな百貨店が建ち並ぶ。

駅の主要な出口は【西口・東口】の2つ。
大まかにわけて【西口は繁華街】、【東口はビル街】となっている。

駅周辺は賑わっており、高層ビルなども建っているが、30分も歩けば田畑の入り交じる住宅街に行き当たるなど、市内における地域差は激しい。



行人坂市施設(チャットルーム一覧)



 ●中央区
 【行人坂駅】
 かつては多くの通勤通学客で賑わったターミナル駅。
 専門店街や駅ビルを併設し、今でもいくつかの店舗は経営を続けている。
 何故か目的もなくこの駅を訪れる人も多い。自分以外の誰かがいる、という安心感を求めているようで、以前は見られなかった「駅の中でただ世間話をする人」が集まっているようだ。

 【百貨店】
 駅ビルに併設した【ミツイシ】の他、駅周辺にいくつかの百貨店が建ち並ぶ。
 大抵のものは、これらの百貨店のどこかに行けば揃うようになっている。
 以前より規模は縮小されているものの、未だに経営は続いている。天使化症候群の患者に襲われた際など、緊急時の避難場所としても解放されているようだ。

 ●北区
 【河川敷公園】
 川沿いを整地して作られた公園。
 かつては市民の憩いの場として解放され、野外イベントなども開催されていたが、今では閑散としている。時折自衛隊の車が停まっている様子が見受けられるが、彼らが何をしているのかは不明である。

 【学校】
 北区にはいくつかの学校が点在している。かつては多くの生徒達が通学していたが、今ではそういった姿も少なくなった。だが数少ない生徒達は今でも教室で勉強し、もしくはグラウンドで運動をしているようだ。

 ●郊外
 【大型ショッピングモール】
 終局宣言発令直後、暴徒化した市民に襲撃されたことがある。
 何とか経営を続けたものの、その後大量の蘇生病患者による襲撃を受け、完全な廃墟となった。
 今は訪れる者も少なく、打ち捨てられているはずだが、怪しげな人影を見たという噂は絶えない。

 【ラーメンみゆき】
 どう見ても十代の少年が、一人で経営しているラーメン屋。
 どんな注文をしてもカップラーメンが出てくる。店の隅にはセーラー服の上からどてらを着た、ショートカットの少女がいつも座っている。彼女はハピネス症候群の患者のようだ。
 以前は頑固親父のラーメン屋だったはずだが、かつての店主がどこに行ったのか、今は何故少年が経営しているのか、全ては不明である。

 ●南区
 【V−SPACE行人坂店】
 大型のVR体験施設。最新型のVRゲームを体験できる場所として賑わっていた。
 今でも経営を続けているようだが、電子症の存在が確認されてからは、客足は遠のいている。
 ただし、現実世界から逃避したい人間にとって、この店は最後の救いなのかもしれないが。

 【シネマ行人坂】
 大型のシネコン。経営放棄されていたのだが、かつて映画館を経営していたという初老の男性が居座り、古き良き名画を流し続けている。


奇病一覧


ハピネス症候群
あらゆる出来事に対し、幸福感を抱く以外の反応ができなくなる病気。
喜怒哀楽の感情が失われるわけではなく(未感染の人間に較べて、これらの感情が限りなく摩耗してはいくが)、「悲しくても幸せ」「怒り狂っていても幸せ」であると認識してしまう状態になる。
この病気の患者は、眼球に渦巻き模様が浮かぶ。
■発症した状態でのプレイ:可能


融合病
左右いずれかの手の先端部に、皮下出血のような緑色の変色が生じる。変色部は、接触したものと融合してしまう。
尚、融合された側は全身に変色部が生じる。たとえばA氏が融合病に感染し、B氏と接触してしまった場合、B氏は全身が変色部になってしまう。
このとき、C氏がB氏に触れた場合、C氏も融合し、全身が変色部となる。

人体以外の衣服や無機物などとも融合するが、これらと融合した場合には、対象は変色しない。
(例:A氏が変色部で自転車に触れた場合、自転車と融合する。ただし自転車に変化はなく、他人がこの自転車に触れても融合することはない)
■発症した状態でのプレイ:可能

反転病
最初に性別が反転する。
その後一週間程度は、身体的な変化はない。一週間前後が経過すると、各関節が反対側に折れ曲がり、眼球や耳朶、鼻腔などが顔面に陥没し、更には表皮と筋肉が反転していく。
症状の進行は早く、二週間から三週間程度で全身の反転が完了する。反転には当然ながら激痛が伴い、大半の患者は表皮と筋肉の反転が始まった段階で死亡する。
■発症した状態でのプレイ:可能(ただし、性別反転後、一週間が経過し表皮と筋肉の反転が始まった時点で死亡)


蘇生病
いわゆるゾンビ化。死者が蘇り、生者を襲うようになる。
蘇った死者に理性はなく、何故か死者同士での共食いなどは発生しない。
■発症した状態でのプレイ:不可。死亡後(ロスト)3日後に発症するため


天使化症候群
感染した場合、「自分は天使化症候群の患者である」という自覚が芽生える。
その後5〜7日間の潜伏期間がある。この間、身体的な変化はない。
潜伏期間が終わり発症すると、感染者は極度に筋肥大し、自然治癒能力が向上、各種疾患や毒物への強い耐性を得る。
発症した時点で理性を喪失し、かつて最も親しかった(と、感染者自身が認識していた)人間を優先的に殺そうとする(大抵の場合家族が対象になる)。
親しかった人間の殺害が完了すると、その患者は背中に翼を得て、自由に空を飛翔し無差別に人間を襲うようになる。
■発症した状態でのプレイ:原則として不可。発症時点で理性を失うためロスト扱い(※運営に相談の上、大切な人を殺害するまでのプレイは可能)


電子症候群
終末世界において、VR世界に逃げる事で現実逃避をはかろうとした人達がかかる病。
VRゴーグルを装着した瞬間に感染する。
肉体は、ゴーグルを装着したその場所にあり、意識だけが飛んでいる状態。(いわゆる幽霊状態)
VRゴーグルを装着した瞬間に現れる世界は、現実とまったく同じ光景だった。
宣言された終末、変わらない景色。時々聞こえる天使症に襲われる人の悲鳴や銃声まで同じだった。
ただ一つ、自分の肉体が無くなっている事を除いて……。
■発症した状態でのプレイ:可能(ただしチャット/タイムライン/掲示板のみ。実プレイには参加不可となる)

奇病感染の割合と、今後の感染拡大について


現在、生き残った人類のおよそ半数程度が、何らかの奇病に感染している。
致命的なものもあれば、ほとんど何の変化も現れないようなものもある。
ゲームの舞台である行人坂市では、上記6種類の病気が主として感染拡大しているようだ。

ただし、今後終局の日が近付くにつれ、新たな病気の感染が確認されるかもしれない。


※奇病に関しては罹患してもよいし、罹患しなくてもよい。
・奇病にかかる恐怖を体験してもよいし、奇病者に襲われる恐怖を体験してもよい。己の終局を飾るのに相応しい道を辿ってほしい。
・ただし、奇病罹患者についてはプレイ難易度が通常より上がる。奇病キャラクターのプレイングはプレイ難易度:中級以上である。

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